美幌高校にできた新しい畜舎を見学させていただきました
初めまして、今年4月に入社しました山田雄大です。環境大善の地球環境に配慮した独自の取組に興味をひかれ、知人の紹介を経て入社する運びとなりました。
周囲の方々に力強くサポートしていただきながら、刺激の多い毎日を過ごしております。
これからも、環境大善の一員として地球環境を見つめながら業務に邁進していきます。
さて今年4月、美幌町教育委員会を伺ったときのこと、美幌町の教育にまつわる貴重なお話を聴く機会がありました。
次世代の若い力の減少
美幌町では、進学、就職で町内に残る若者が少なく、次世代の若い力が減少の一途を辿っているそうです。
美幌町の高校は現在、美幌高校1校のみということもあり、近郊の北見市や網走市に進学してしまい、さらに高校卒業後も、大学進学者の多くは札幌方面へ行ってしまうとのこと。
このような背景の中、美幌町教育委員会は若い世代が地元に興味を持ってくれるよう、地元企業との協力を取り込んだ教育方針が重要と考えているとおっしゃっていました。
この話を通じ、環境大善として美幌町と連携できることはないか、地球環境に対する取組を伝えることができないか、学生目線で考えたとき地元企業に興味を持たせるにはどのような方法があるかを考えました。
地元企業としてオホーツク管内の教育のためにできることがあれば是非協力していきたいという思いです。
美幌高等学校の取り組みについて
まず、美幌町の取組を調べました。
すると、弊社と地球環境に対する考えや取り組みが同じ方向性の高校がありました。
それが「北海道美幌高等学校」こと美幌高校です。
美幌高校の農業科には、「農業科アクションプラン」という行動計画を掲げており、「グローカル教育で人材を育てる」「地球環境を守る」「資源を活用する」等のサステナブルな方針が挙げられています。
これはまさに環境大善の企業方針とリンクしている!と感じました。
私たちが取り組む、公害の原因となる牛のし尿を用いた消臭液・土壌改良材を製造するという「アップサイクル型循環システム」と、通じるアクションプランです。
美幌高校と交流を深めることで、生徒の進学に対する意識や、地元への興味関心を高めることでき、多くの選択肢を示すことが可能になるのではないかと考え、早速、美幌高校の三浦農場長へ連絡を取りました。
三浦農場長には、教育委員会で聴いた話の内容を元に弊社の感じたことや、取り組みについてお伝えし、是非一度ご挨拶に伺いたいと申し出たところ、快く了承していただき、美幌高校へ訪問する運びとなりました。
美幌高校へご挨拶&新畜舎見学
6月頭、美幌高校の三浦農場長、神頭教論に迎えていただき、新畜舎を見学いたしました。高校構内の設備とは思えないほど、規模も大きく非常にきれいな畜舎でした。
三浦農場長には堆肥舎、豚舎、畜舎の順で、丁寧にわかりやすく案内していただきました。
①堆肥舎
まず堆肥舎を見学させていただきました。
美幌高校の堆肥舎は、牛舎から30m離れた場所に設置されています。他牛舎では30mも離している場所は少ないとのこと。なぜ30mも離れているのか伺うと、堆肥舎で発生したハエを媒介して広まる病気を抑制するためだそうです。30m距離をとると、堆肥舎から牛舎に侵入するハエを大幅に減らせるんだとか。
更に牛舎内には堆肥舎側に向けて空調をきかせているため、よりハエの侵入を防ぐ構造となっています。
②豚舎
次に豚舎を見学しました。
豚の飼料・敷料には、微生物を意図的に加えたものを使用しているとのこと。
規格外の馬鈴薯を主として、微生物を加えた飼料を使用しているため、良いフンが、良い敷料と混ざり合い、良い堆肥が完成するそうです。微生物を活用している点は、環境大善と共通していますね。
良い環境で育てられた豚は気持ちよさそうな顔でこちらを見ていました。
③牛舎
最後に牛舎見学です。
ここで私が一番驚いたのは牛の蹄管理。一般的に牛の蹄は年2回ほど手入れしてあげないといけないのですが、美幌高校では搾乳時に牛が通る道に特殊な床を設置しており、牛が歩くだけで削蹄できるそうです。
牛舎は綺麗に整えられており牛達も居心地がよさそうでした。
美幌高校の見学を終えて
上記で紹介した内容以外にもまだまだ紹介しきれない程の工夫がこらされていて、企業としても見習う面ばかりでした。
今回の訪問は、身近な高校の取組や畜舎の管理体制、教育等について知ることができて非常に良い経験となりました。美幌高校が掲げている農業科アクションプランが、当社の取組と方向性が合致していることから、今後もお互いに良い情報を共有していきたいです。
また、美幌高校との繋がりを大切にし、地元企業として地域の教育に貢献したいと思います。
最後になりますが、お忙しいところ時間を割いてくださった美幌高校のみなさま、三浦農場長、神頭教論に感謝申し上げます。